接着が困難であった医療用材料を接着しやすくする新規プライマー

これまで、医療用材料や接着剤には、素原料としてビスフェノールAが使用されています。欧州では使用規制の可能性もあり、医療分野では、ビスフェノールAを使用しない材料や接着剤への代替が徐々に進んでいます。材質についてもビスフェノールAを含むポリカーボネートからポリプロピレン(PP)に置き換えが始まっています。しかし、このPPは非常に接着しにくい材質であり、接着剤と併せてPPの表面を接着しやすくする新しい表面処理剤(プライマー)の開発が求められています。

特徴

  • PPなどの難接着材質に対しての接着力が向上する。
  • 表面処理状態を長期間保持する。

用途

  • 注射器の針と針基の固定
  • 輸液セットのチューブ固定等

開発のポイント

欧州でのビスフェノールA使用規制を想定し、ビスフェノールフリーの紫外線硬化型接着剤ThreeBond3094F(ISO 10993準拠品)を商品化しております。この接着剤と併せて、PP材質の表面を処理し、接着力を高くできる新規のプライマー開発に取り組み、特許技術となる紫外線照射型のプライマーThreeBond3095Fの商品化に成功しました。この技術により、これまで接着が難しいとされていたPPやポリエチレンなどの難接着材質に対しても接着力向上が期待できます。

性状および一般特性

プライマー有無による接着力の比較

使用樹脂:ThreeBond3094F、被着体材質:PP/SUS304(プライマー併用についてはPP側のみ処理実施) 

UV照射型プライマーThreeBond3095Fを用いてPP表面を処理することで、未処理と比較して接着力が大幅に向上しています。時間経過で処理表面の変化はほとんどありません。

表面処理工程

①プライマーを接着したい箇所に塗布する。
②溶剤成分を乾燥させる。
③乾燥を確認し、紫外線照射する。

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