2022/09/20
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就職活動中にどうしても気になる!消臭の仕組み

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臭いを①吸着させる ②物理的に除去する ③化学的に抑える方法があります

暑い夏であっても、就職活動中はスーツのジャケットを羽織ることがマナーとされていますよね。電車から下りた瞬間に吹き出す汗・・・だんだん気になってくるのが臭い。これは私たちビジネスマンも同じ悩みを抱えています。クールビズとはいっても、シーンに合わせた服装が必要となる場面、どんな消臭方法が世の中にはあるのでしょうか?今回は、スリーボンドの研究開発員が消臭の仕組みについてご紹介します。

汗によってスーツが臭くなってしまう理由は

夏にスーツが臭くなる原因として考えられるのは汗です。汗自体はなんと無臭ですが、衣類に付着した汗によって菌が繁殖し、汗に含まれる成分を菌が分解することで臭いが発生します。それらをいわゆる「汗の臭い」として私たちは認識しています。菌が繁殖する原因としては、他に皮脂汚れがあります。

消臭方法を知ろう

消臭方法はいくつかの方法があります。

  • 方法1 吸着させる:臭い成分を別の物質に吸着させる

例えばみなさんのお家に「活性炭」はありませんか?活性炭は、臭いの原因となる物質を、対象から炭に吸着させることによって、臭いを軽減する効果があります。ただし、臭いの原因となる物質を除去や分解するわけではありません。

  • 方法2 物理的に除去する:臭いの原因そのものを拭き取ったり、洗ったりする

衣類やカーテンなどに汚れがつくことで菌が繁殖し臭いの原因となります。そのため基本的なことですが、臭いの根本を取り除くクリーニングや洗濯は消臭に有効的です。しかし、汚れが付いてしまうとまた菌が繁殖し臭いが発生してしまいます。

  • 方法3 化学的に抑える:臭いの発生源となる菌の繁殖を抑える

日常的な例を挙げると、菌が繁殖しにくいように予め抗菌加工がされているインテリアや布製品などがあります。これらは抗菌剤を含むコーティング剤で加工されていたり、予め抗菌剤を練り込んだ繊維を使用しており、化学的に菌の繁殖を抑えている例となります。上記のように様々な場所でこの方法は利用されています。汚れが付いたとしても菌の繁殖が抑えられるため、臭いが発生しにくくなります。

使用されている抗菌剤は大きく分けると、「有機系抗菌剤」と「無機系抗菌剤」の2種類があります。

それぞれの例としては、
有機系抗菌剤…アルコール、次亜塩素酸
無機系抗菌剤…ケイ素塩(シリカゲル、ゼオライト)、金属イオン(銀、銅、亜鉛)
が挙げられます。しかしこれらの抗菌剤は時間の経過と共に少しずつ効果が減少してしまいます。

一方、無機系抗菌剤の一つである「光触媒」は有効成分が留まり続ける限り効果を発揮し続ける優れた性能を持っています。詳しくみてみましょう!

「光触媒」とは?

光触媒は光が当たると空気中に含まれる水を別の成分へ変化させます。この成分は様々な有機物を分解することが可能なため、特定の臭い成分や菌に対してのみ効果を発揮する活性炭や有機・無機抗菌剤に比べ、広い範囲に対し効果を発揮します。
また、光触媒自身は反応せず水を変換するのみであるため劣化が少なく、長期間効果を発揮し続けることが可能です。

スリーボンドの製品としては、光触媒の効果に加え光のあたらない場所でも効果を発揮するThreeBond 6731があります。みなさんが利用する電車やエレベーターなど意外と身近な場所にもスリーボンドの商品が使用されているんですね。

ThreeBond 6731の用途:
脱臭・・・空気清浄機、エアコン、トイレ、台所、居室カーテンなど
防汚・・・内・外壁、ガラス、内装材、自動車内装、道路透光板など
抗菌・・・トイレ、内装材、台所、風呂場、水槽など

さらにスリーボンドの事業や研究開発員の仕事について知りたい方、またスリーボンドの製品について知りたい方は下記リンクを是非ご覧下さい。

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