高強度で耐衝撃性を有する構造用一液性加熱硬化型エポキシ接着剤

近年、各社自動車メーカーは、温室効果ガスの排出量削減や燃費向上を目的として、車両 ・車体の軽量化を推進しています。現行採用されている鋼板からアルミニウム等の非鉄金属や樹脂部材への代替検討が進んでおり、構造用接着剤として、鋼板に加えて、アルミニウムやCFRP等への高いせん断接着強さとはく離接着強さを併せ持つ必要があります。さらに、従来よりも耐衝撃性、長期耐久性があり、低温硬化性、油面接着性等の特性を持った新規構造用接着剤の開発が求められています。

特徴

  • 高強度で耐衝撃性が高い。
  • 高粘度で垂れにくい。
  • 各種耐久性に優れている。
  • 低温硬化可能で保存性が良好である。
  • 油面接着性が良好である。

用途

  • 鋼板をはじめとする各種構造用部材の接着
  • ウエルドボンド
  • 長期耐久性が必要な部品の接着

開発のポイント

車体軽量化を実現する構造用接着剤には、高いせん断接着強さとはく離接着強さ、さらに従来品よりも長期耐久性が求められます。この要求に応えるべく新製品開発に取り組み、エポキシ樹脂をベースとして特殊ポリマー成分の添加により、その製品化に成功しました。開発品は高い接着力、優れた耐衝撃性に加え、耐ウオッシュ性のある粘度とチクソ性、低温硬化性、油面接着性などの特性を有しています。

性状および一般特性

各種部材への接着性

試験方法:引張せん断接着強さ、硬化条件:130℃×30min

耐衝撃性に加え、各種材質への接着性が優れており、鉄とアルミなどの溶接では強度確保が難しい異種材接合部の補強用途に適用が可能です。

耐衝撃性の比較

※ウエッジピール衝撃試験

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